緊張しない方法をマスターするには緊張する理由を知らないと・・・!

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「緊張しないように!」と強く思うと逆に緊張が増大するという性質が人間にはあります。

「緊張してもいいんだ、失敗してもいいんだ」と思うと、逆に緊張は薄らぐという性質があります。あなたはいつも緊張が起こる場面でどちらの思考が強く働いていますか?

いつも
「うまくやろう」「失敗しないように」「うまく話せなかったら・・・・」という思考でいませんか?緊張しにくい人、度胸のある人ほど、「失敗しても当たり前」的な楽観的思考でいます。その楽観的思考こそが緊張しないための一番の方法なのです。では、今日からそういう楽観的思考になればもう緊張しないのではないか?
そうです。確かにそういう思考に
なることができれば、極度の緊張や不安で悩む事は少なくなるでしょう。しかし楽観的な気持ちでいようと思っても、開き直ろうと思ってもそう簡単に変われないところが難しい部分です。悩んでいる人は長い間、緊張や不安が起こりやすい思考と共にしてきたわけですから、そう思っても簡単に変われるはずがありません。そして、楽観的思考でいようと思ってもそういう気持ちでいられないのは、楽観的な気持ちではいられないだけの、その人なりのルーツ(原因)があるためです。
例えば・・・・・
小さい頃からかなり厳しい家庭に育った人がいるとします。両親からのしつけが非常に厳しく、失敗は許されないという雰囲気とプレッシャーの中で生きてきたとします。このような場合、その人の頭の中には「失敗は許されない」「しっかりとしていなくてはならない」という観念で頭の中が一杯なのです。そういうルーツがある人にとって、「楽観的になろう、失敗してもいいんだ」と思おうとしたところで、なかなかそう思えるものではありません。そのため、お悩みの根本的要因から対処して、その人の持つ緊張が起こりやすい観念や考え方の部分を少しずつ切り替えていくことが大切なのです。この部分を無視して表面的にリラックスさせようとしてもすぐに元に戻るだけです。体の部分のリラックスと、悩みの観念をなくすための頭の整理をしていくことが大切なのです。


もう少しわかりやすく説明していきます。
ここでは人それぞれが持つ「心の枠」についてイメージ的に考えてみますので、そういう感覚で読んでみてください。
赤面症
      aaさんの枠

上図1の、赤丸は人が持つ「心の枠(許せる枠)」だと思ってください。わかりやすくいうと、器の大きさみたいなもので、赤丸の範囲内のこと(出来事、行動など)なら許せるが、赤丸からはみ出した部分については、”その人にとっては”許せない部分だと考えてください。
ただ、この「心の枠」は人により実にさまざまです。赤丸が大きい人もいれば、小さな人もいるでしょう。また、小さいからといって、それがけっして悪いことでもありません。小さければ小さいなりによい部分も有りますし、逆に大きい人にももちろんよい部分はあります。
心が苦しくならなければ、別に小さいままでも良いのです。
ですから、一概にどちらが良い悪いとはいえないのですが、ここでは、「心のお悩み」がテーマなので、それを前提にお話していきます。

aaさんのように赤丸の小さな人は、その小さな枠の中で動き回る分には安心した気持ちでいられます。たとえば人前での発表であれば、「うまくキレイな発表ができた」「失敗、ミスもなく思い描いたようにちゃんとできた」という結果が出れば、その赤丸の範囲内の行動といえます。
ですから、この赤丸の範囲内にいる限りは、落ち込むことも無く、また緊張の悩みなど発生しないでしょう。ですが、私たちは失敗が付き物である人間です。その日の気分、疲れ具合、苦手意識・・・などにより、体調も心の具合も変化する生き物です。そのため、常に赤丸の中にいられるわけではなく、時には失敗もします。ですが、aaさんがこれまで幼い時からずっとその「小さな赤丸の価値観、観念」を持ってきた場合どういう心境になるでしょう。失敗する(黒側にはみ出る)ことは”許されない”とずっと思い続けてきたのですから、黒側にはみ出た自分をひどく責めこむでしょう。「何でこんな失敗してしまったんだ、情けない」という気持ちになってしまいます。そうなると、やはり赤丸に戻らなければと”焦り”が生じます。ですが、先にもお話したように「緊張しないように!」と思えば思うほど、焦りから余計に緊張してしまうのが人間です。
この場合、aaさんはたった一度の失敗なのに、そこから悪循環に陥り、もがけばもがくほど、緊張も強まってしまうことになるのです。
もし、ここまで読んで、「あ、自分と同じだ!」と感じた方は、”小さな赤丸の観念”をかなり強固に守り続けた人だと思います。
いいかえると、常にその枠の内で、「いつもしっかりとした態度をとらなければ!」と無意識のうちに感じてきたといえます。
赤面症   どもり どもり
       aaさんの枠               bbさんの枠               ccさんの枠

ですが、先にもお話したように、この枠は人によりさまざまです。
上の図のbbさん達のように、大きな赤丸の枠を持った人達もいます。この人達の観念では、aaさんと同じ失敗(X地点)をしたとしても、まだ赤丸の範囲内にいます。つまりbbさん達はX地点の自分があっても「人間だから、こういう日もあるよ」という比較的楽な気持ちでいられるのです。もちろん、人間は失敗するのが嫌ですから、bbさん達も失敗した自分には腹が立ちます。でもaaさんほど「自分は情けない」などと思う気持ちはないのです。間違っても「失敗した自分は駄目人間だ、恥だ、嫌われてしまう」という風に自分を責め続けることはないでしょう。「失敗もするのが人間」ということをこれまでのルーツの流れの中で学んでいるからです。そのため、aaさんほど強い焦りは生じず、その時の失敗を冷静に見つめ、それをも生かし、次回は程よい緊張感をもって立ち向かうことができるのです。そしてどんどん自信が付いていきます。
このように、ここでいう「心の枠」の大きさの違いにより、2つの道に分かれていくのです。

対人恐怖症

aaさんは悪循環のAの道に、bbさん達は のBの道に歩き始めます。
aaさんは、悪循環のAの道にいて、そして自身でも気づかずにそのまま歩き続けてしまっています。しかも「緊張しないように!」といつも必死になって頑張っているのにもかかわらず、緊張がどんどん強くなる方向に更に進んでしまうのです。これではいつまで経っても悪循環のままです。
ですから、まずはこういったことに「気づき」そして三叉路まで一旦引き返してBの道に歩いて行くことが大切です。
ここまで気づくことができれば一歩前進です。ですが、ここで気づいた人の多くはやはり「一日も早く緊張を無くしたい!」という焦りの気持ちはまだ持ち続けているはずです。そのため、地点から、コースを外れてでもBの道へ近道して早回りしたくなるものです。ですが、そのようにしても、多くの人は跳ね返されて余計につらくなります。

対人恐怖症

なぜなら、Bの道を歩いている人は、「許せる枠」が大きいのです。それも小さな頃からいろいろ学び、それゆえにやっと大きな自分なりの「許せる枠」を持った人なのです。それなのに、aaさんがいきなり飛び越えてbbさん達と同じ道に入ろうとしても入れるはずがありません。たとえ入ったとしても、自分を余計に責めることになりAの道に戻ることになると思います。自信を失った上にAの道に戻るのです。
ですから、時間はかかりますが、自分をしっかりと見つめ直し、気持ちを整理すること、つまり一旦三叉路まで引き返し、0の地点に戻ったあとに、歩き始めていくイメージを持ってもらいたいと思います。そのほうが改善までの期間は早くなります。「急がば回れ」です。
ここまで読んで、あなたはどうしますか?やはり近道をして飛び越えてBの道に向かいますか?それとも早くよくなりたいが、一旦引き返しますか?あなたが後者の考えを持てた場合、今の時点ですでに、三叉路まで少しずつ歩き始めていると思ってください。きっと前者の人よりも早く改善できるでしょう。

それでは次に、なぜ人によって「許せる枠」が違うのかを考えていきましょう。
人は、赤ちゃんの時の真っ白な状態から、いろいろなことを学んでいきます。たとえば幼いあなたが茶碗をひっくり返したとします。もしそこで、家族みんなが※1「大変なことをしでかした!」「なんという悪い子なんだ!」「家から出て行け!橋の下に今すぐ捨ててやる」などと大げさに騒ぎたて、罵倒するように叱りつけられたら、その子はどう感じるでしょうか。
子供は「茶碗をひっくり返すことは、とんでもない悪いことなんだ」と感じてしまいます。
ほんとうは、小さい子供が茶碗をひっくり返すことくらい、目くじらを立てて怒るような事でもありません。
ですが、もし、そういうことを言われれば、子供は自分を責めてしまうのです。何もわからない、真っ白な状態から学んでいくわけですから、
そう覚え、そう思い込んでしまいます。
そうなると、心の枠の図でいうところの、小さな小さな赤丸が出来上がります。茶碗をひっくり返ることすら許されないのです。そうなると、当然、人間は緊張します。黒枠にいる自分は駄目なことなのですから、茶碗をひっくり返さないよう細心の注意を払い「しっかりとやらねば!失敗してはいけない!」という気持ちになり、余計に緊張が強まっていきます。
そして、ほんの些細な失敗にも敏感になり、今の悪循環に繋がっていくケースも多いのです。
トラウマ
黒いゾーンではいけないと感じてしまう

では、どういう気持ちを持っていけばよいのでしょうか。
あなたが幼い頃に感じ、思い込んでしまったことが本当に正しかったのかを、大人になった頭でもう一度冷静に見つめ直していくことです。
そして、幼い頃にはわからなかった当時の親の心境、そして表面からは見えない親の本当の心を、もう一度大人になった頭で冷静に見てみることです。
もし、※1と同じ言葉を言われたとしても、ほのぼのとした雰囲気の中、子供も半分冗談だとわかるような態度であれば、同じ言葉を投げてもほとんど問題はないと思います。子供は「自分のことを嫌っていない」という安心を感じるためです。
又、親がたとえ※1のように罵倒して理不尽に叱ったとしても、本当に橋の下に捨てることはまずないのですが、子供側から見ると本当にそうなってしまうのではないかと怖くなります。しかも毎日がギスギスとした家庭の雰囲気、または常に親がイライラし、目くじらを立て怒鳴りつけるようなことが続くと、どのような子供でも当然不安にかられます。「自分は駄目な子なんだ、親が言うんだから間違いない、だから皆自分が嫌いなんだ」と思い込んだとしても不思議ではありません。そうなると子供は親の顔色を伺うようになります。なぜなら「嫌われたくない」からです。見放されたくないと真剣に思う子もいます。そして「嫌われないために」良い子を演じるのです(この場合親は、うちの子は元々生まれつき良い子なんだ、もしくは自分の育て方が良いから良い子になったんだと錯覚することがあります)。  
さらに「些細な失敗すら許されない」のですから緊張しても当然です。
そのため、繰り返しになりますが、改善のためには

あなたが幼い頃に感じ、思い込んでしまったことが本当に正しかったのかを、大人になった頭でもう一度冷静に見つめ直していくこと、
そして、幼い頃にはわからなかった当時の親の心境、そして表面からは見えない親の本当の心を、もう一度大人になった頭で冷静に見てみること


・・・が大切になります。「茶碗をひっくり返すことは、とんでもない悪いことなんだ」「自分は駄目な子なんだ、親が言うんだから間違いない、だから皆自分が嫌いなんだ」
・・・という風に幼少の頃に誤って思い込んでしまったことを、今後も持ち続けてよいのか、又、そんな必要性があるのかどうかをしっかりと見つめ直し修正していくためです。
トラウマ  悩み相談
    あなたと親の観念           他の多くの人達の通常の観念

茶碗をひっくり返すことは、あなたと、あなたの親の観念では「とんでもない大失態」であり、aaさんの心の枠の図でいう黒枠のX地点かもしれません。ですが、他の多くの人が持つ心の枠からすると、全然許される範囲でもあるのです。つまり、あなたと、あなたの親の心の枠では、許されないことであったとしても、他の多くのほとんどの人は許してくれるのです。そのため、だれもその失敗について「情けない、駄目な人」などと思う気持ちすら生じないのです。
まずは、こういった気持ちをもってみて、自分たちが思い込んできた許されない範囲と、他の多くの人が感じる許されない範囲にすこしズレがあることに気づき、少しでも気持ちの修正が出来ればと思います。
誰にも「変に思われていない」ということがわかるだけでも気持ちは楽になれると思います。
・・・このお話に続けてその他にもお話したいことはありますが、トレーニングマニュアル書(有料)にて解説したいと思います。


※・・・ここでの説明ではすこし細かく説明しています。なぜなら悩んでいる人は誰かに「気にするな、そんなこと」と言われても、「そんなこと判っている、気にしないようにしても気になるんだ!」と思ってしまいます。ここで私が話したいことも実は大まかに言えば「気にしなくても良い」ということなのですが、悩みの本人にとっては”なぜ気にしなくても良いのかという理由”がわからなければやはり「気になってしまう」のです。通常私たちは自分の観念を元に言葉を発します。自分がこうなのだから(気にならないのだから)、きっと他の人もこう思うだろうという気持ちで話すのが普通なのですが、悩みの人に対しては、やはり細かく説明してあげなければわからないことが多いです。そのためここでは、気にしなくても良い理由を悩みの本人が理解し、認識できるようにかなり細かく記しました。気にしなくてもよい理由が認識できればある程度「気にするな」という言葉にも納得できると思います。これらのことはトレーニングマニュアル書に更に細かく記してあります。

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